【自転車トライアル】タイヤの空気圧は「固有振動数」で決める

パーツ

  • 「空気圧低めで乗ってたらパンクしちゃった…」
  • 「人の自転車に乗るとすごく跳べる」
  • 「空気圧高いほうがタイヤ潰せる気がする」

空気圧セッティングは、お金をかけなくても変化の大きいセッティングです。
それだけに正解がわからず、泥沼化してしまう空気圧。

「タイヤを潰すのが得意なら空気圧高め」
というのが一般的です。
それも正解ですし、私の記事でもそのように紹介しています。

>>>関連記事:自転車トライアルの空気圧は?【反発が使えてパンクしない圧が適正】

しかしタイヤの空気圧は、「硬いorやわらかい」だけではありません。

空気圧は固定振動数で決めましょう

聞きなれない単語だと思いますので、わかりやすく解説していきます。
ベストな空気圧を探せば、飛距離や安定感がおおきく変わってきますよ。

上級者にも刺さる情報ですので、最後まで読んでください!

  1. 「固有振動数」とは?
  2. 空気圧で「固有振動数」が変わる
  3. タイヤの空気圧は「硬さ」と「速さ」
  4. 効率よく跳べる「最高の妥協点」を探しましょう
  5. タイヤ空気は勝手に抜けていきます
  6. タイヤの空気圧は「固有振動数」で決めるまとめ

タイヤの空気圧セッティング:固有振動数とは?

固有振動(こゆうしんどう、英語: characteristic vibration, normal mode)とは対象とする振動系が自由振動を行う際、その振動系に働く特有の振動のことである。このときの振動数を固有振動数という。
(Wikipedia引用)

なんのこっちゃ。
固有振動数はむずかしいので、かんぺきに理解する必要はありません。
(私は車のサスペンションエンジニア時代に本格的に学びました)

必要な部分だけざっくり説明すると、

固有振動数=物体が変形するときに、もっとも抵抗のない速度

ちょっとむずかしいですかね?

低反発まくらは、固有振動数が低い

低反発まくらは、固有振動数が低いです。

  • 「ドン!!」と押しても、ほとんどつぶれない
  • 「むにゅー」と押すと、力を入れなくてもつぶれる

固有振動数が低いものは、ゆっくりつぶすのが楽です。

これは低反発まくらが、「むにゅー」という固有振動数を持っているからです。
「ドン!!」だと、力をいれてもあまり変形しません。

高反発まくらは、固有振動数が高い

高反発まくらは、固有振動数が高いです。

  • 「むにゅー」と押すと、押し返される感覚があります。
  • 「ドン!!」と押すと、力を入れなくてもつぶれます。

固有振動数が高いものは、勢いよくつぶすのが楽です。

これは高反発まくらが、「ドン!!」という固有振動数を持っているから。
「むにゅー」と力を入れるほうが疲れます。

※あくまで固有振動数のざっくり説明です。

タイヤの空気圧セッティング:固有振動数が変わる

  • 固有振動数が低い:ゆっくり押すとつぶれる(遅いタイヤ)
  • 固有振動数が高い:速く押すとつぶれる(速いタイヤ)

おわかりいただけましたか?
これは、タイヤにも同じことが言えます。

空気圧を上げるほど、固有振動数が高くなります

空気圧が高いほうがタイヤを潰しやすい理由

画像提供:Ayato Kimura

「空気圧が高いほうがタイヤを潰しやすい」
と上級者は言います。
これも、固有振動数が関係しています。

空気圧が高いタイヤは、「固有振動数が高い」「速いタイヤ」です

  • 速く押すとつぶれる
  • 速く反発する

上級者は瞬発力があるので、動きが速いです。
だから「速いタイヤ」のほうが潰しやすい、となるわけですね。

逆に「遅いタイヤ」を使うと、
「手加減しないとタイヤつぶれない…」
と感じるはずです。

初心者は空気圧低め

初心者は、バランスをとるのが苦手です。
たとえ瞬発力があっても、それを自転車に伝えるのはむずかしいです。

きっちり「止まる」ができていないと、瞬発力は発揮できません
まずは「ポーン、ポーン」とゆっくり跳ねたほうが、練習がはかどります。

>>>関連記事:自転車トライアルは「止まる」ができると速くなる【上達も】

タイヤの空気圧セッティング:ばね定数も変化する

瞬発力のある上級者は、「速いタイヤ」のほうがつぶしやすい
おわかりいただけましたか?

「じゃあ、瞬発力を鍛えたら無限に空気圧を上げていいってこと?」

そういうわけでもありません。
また小難しい話になるのですが…
タイヤの空気圧を上げると、ばね定数が高くなります。

ばね定数(ばねていすう、ばねじょうすう、spring constant)は、ばねに負荷を加えた時の荷重を伸びで割った比例定数である
(Wikipedia引用)

みなさん感じている通り、空気圧を上げると「硬いタイヤ」になります。
硬いタイヤは、たくさん力(重量)をかけないとつぶれません。

「硬さ」と「速さ」はいっしょに変わる

つまり空気圧を変えると、「硬さ」と「速さ」がいっしょに変化するということです。
これが、空気圧のすべて。

このふたつは、別々にセッティングすることはできません

「硬さ」と「速さ」のバランスは、タイヤの特性で決まります。
なので上級者にとっては、タイヤ選びも重要になってきますね。

初心者は、とりあえず空気圧のセッティングだけでも乗りやすくなりますよ。
頻繁にパーツを変えると、泥沼化するのでおすすめしません(笑)

効率よく跳べる「最高の妥協点」を探しましょう

  • 自分の瞬発力に合った「タイヤの速さ」
  • 自分の体重に合った「タイヤの硬さ」

このふたつがちょうどいい具合の空気圧が、あなたのベスト・セッティングです。
ちょうどいい「妥協点」を探しましょう。

  • 初心者:1.2気圧~
  • 中級者:1.5気圧前後

このあたりからはじめると、近道です。

タイヤによっても、適正空気圧は変わります。
困ったら、みんなが使っているタイヤを使いましょう。
「空気圧これくらいがいいよ!」
とアドバイスをもらえたほうが、悩まなくて済みますからね。

タイヤの空気は勝手に抜けていきます

「言われるまでもねぇわ!」
って言われそうですが、タイヤの空気圧は勝手に抜けていきます。
風船も、すこしづつしぼんでいきますよね。

時々、空気圧を測るのがおすすめです。

  • 「先週は調子よかったのに!」
  • 「久々に乗ったらぜんぜん跳べない…」
  • 「パンクしちゃった!!」

あなたにもこんな経験、ありますよね?
それ、空気圧が原因かもしれませんよ。

いつも空気圧を測っていれば、いつでも同じ状態で練習することができます。
調子が悪くなる原因を、ひとつ減らすことにもなります。
「調子悪いと思ったら、空気抜けてたわ…」
ってなったら、時間がもったいないですからね。

空気圧は、時々チェックしてあげましょう。

>>>関連記事:自転車トライアルの空気圧は?【反発が使えてパンクしない圧が適正】

今回の記事で「ちょっとむずかしいな~」
と感じたあなたは、初心者向けに書いたこちらの記事をどうぞ。

タイヤの空気圧は固有振動数で決まるまとめ

  • 空気圧でタイヤの「速さ」と「硬さ」が変わる
  • 「速さ」と「硬さ」はいっしょに変化する
  • 瞬発力があれば、空気圧が高いほうがタイヤをつぶしやすい
  • 「速さ」と「硬さ」のちょうどいい妥協点を探しましょう
  • 上級者はタイヤ選びも重要です
  • 空気圧は時々測りましょう